有機ELテレビで分かる日本のモノ作りの弱点

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有機ELテレビで分かる日本のモノ作りの弱点
 今年のIFAで、テレビの主役は2つ。1つは、技術の最先端。4K 有機ELテレビと、8Kの液晶テレビ。もう1つは、「HDR(High Dynamic Range)」と呼ばれる明るさの画質規格だ。IFAはベルリンで行われるため、入場者の多くはドイツ人。真面目な国民性だからかもしれないが、それぞれの展示ブースで目を皿の様に大きく見開いて、見入っていた。ある種の熱さが伝わってきた。

 ただし、全メーカーのブース、すべてを熱い眼差しで見ているのかというと、それは違う。やはり、開発力、ブランド力が、重要になってくる。有機ELテレビで、人だかりしていたのは、LGエレクトロニクス(以下LG)、ソニー、パナソニックの3ブース。  現在、有機ELテレビのパネルは全てのメーカーに、LGグループのLGディスプレイから供給されている。その意味では、有機ELテレビの盟主といえる。盟主が行うことは、「認知」と「方向性」を示すことであるが、今回のLGの展示は、とても好感がもてるものであった。

 人にモノごとを認知してもらうために必要なのは、「そのモノがもたらす新しい世界」のわかりやすい提示だ。LGがブースに設けたOLEDチューブは、人目を引いていた。チューブは4Kの有機ELパネルを、チューブ内側に貼り付けたモノ。水族館の水槽内チューブを想像してもらえればよい。水族館のチューブは、水と魚に覆われた中を通り抜けるという非日常空間を体験することができる。これを模したOLEDチューブは、もっと非日常。絵は高画質4Kなので、かなりのリアルさがある。その高画質で、水中、宇宙等といろいろ映し出す。

 特に見事なのは宇宙。闇夜、3000mの高山山頂で見る感覚。天の川さえ判然としない東京23区の夜に慣れた筆者には、全くの非日常空間と映る。かなりインパクトがある。来る人、来る人、スマホで撮影し、SNSにアップしていたのは、いかにも今時らしい様子だ。

 このチューブの体験を支えるのは、有機ELパネルが曲げられること、軽量なため壁に貼り付けやすいこと、さらに言うと、宇宙などは黒色の描写に優れるためだ。理解するには一つ一つ提示するのが分かりやすい。しかし、その効果は実感しにくい。今までにない天井まで使った展示で「こんな新しいことが出来る!」ことを示すのは重要だ。

 また壁掛け専用のモデルも展示してあった。ペットネームは「Wall Paper(壁紙)」。どんな商品でもイメージを喚起させるペットネームは重要だ。認知もし易く、新し感もでてくる。

 さらに、LGは音質にも大きな提案をしている。それが、「ドルビーアトモス」の採用だ。映画で有名になり、耳に馴染んだ「サラウンド」。これは本来、ユーザーを取り巻くようにスピーカーを配置、それぞれから別の音を出し、その合わさった音をユーザーが聞くよう設計されている。右から左、左から右へ移動するような音には絶大な効果を発揮する。私の初体験は、コッポラ監督の「地獄の黙示録」。ヘリコプターが「ワルキューレの騎行」をBGMに縦横無尽に飛び回るシーンだ。音場再現力も上がるサラウンドはその後、オーディオシーンを席巻することになる。

 欠点は、リアル感をますためには、スピーカーを多くことが必要なことだ。NHKが8K映像を技研公開したときは、20個以上のスピーカーでサラウンドを組んでいたが、とてもでないが家に入れることはできないと思った。

 そこで考え出されたのが、ドルビーアトモス(以下DA)だ。サラウンドだと、スピーカーの位置とそこから出される音が、自然にまとまることにより、1つの音場を形成する。このため、スピーカーの数、設定位置がすごく重要になる。DAは、音に時間的なベクトルを与えることにより、音場を形成する方法だ。つまり結果から、逆算してそうなる様に音をだしてやるのだ。こうするとスピーカーが前にある場合でも、後ろから音が出たように聞こえる。もうお分かりだと思うが、極端な言い方をすると、スピーカーはテレビと違う位置にあってもいいし、スピーカーの数が少なくても用が足りる。

 LGは有機ELテレビ に、このドルビーアトモスを採用している。LGは、画も音も違う、設定の自由度の高いテレビを提案しているのだ。





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